教習所へ行こう!(技能第4段階編)

5月21日(木)第4段階 1時限目
   今日からいよいよ第4段階だ。
「今日は、簡単に自主経路をやって、あとは時間一杯まで縦列駐車の練習をします。」 え?!縦列駐車・・・悪夢がよみがえる。あれほど苦手だった項目は他に無い!この期に及んで、再度そんな項目があるなんて...。出発前から大きなダメージを受けてしまった。
  さて、自主経路だが、行き先は『某大規模小売店舗』。まず、地図上に赤鉛筆で、どこを通っていくかを記入する。
「また後で、地図を見せますから、まずコンビニの角を曲がった辺りまで行って下さい。」ということで出発。すぐそこなので、まず迷わない。角を曲がった辺りで左に寄せて止めるように言われ、再度地図を見る。 次に曲がる所は・・・東京電力の変電所とJRの変電所の間を左折?!なんか、わかりにくそうだなぁ・・・「信号の数で覚えればいいじゃない。」あ、なるほど。「2つめの信号ですね。」「その先は?」「橋を渡って、信号左折。」「じゃあ、行きましょう。」
  走りながら信号を数えるのは、結構面倒。近距離だから何とかなるけど、私の頭じゃ3つが限度だと思った。
このコースは、逆側からは何度か通っているのだが、こちらから行くのは初めて。変電所の交差点は、確かにちょっと見覚えがあった。ここさえ間違えなければ勝ったも同然。無事に目的地に着く事が出来た。
  店の裏手にまわりながら「ここで縦列駐車の練習をしたいと思います。車、止まってるかな...。」 縦列駐車の練習って、一般車を相手にしてやるの?!血の気の引く思いがした。人様の高額な資産である。万が一、傷なんか付けたら大変。相手は全く動いていないのだから、もし、ぶつけたら完全に自分の責任だ...。
  「今日は、後ろから止める場合と、前からバックして止める場合をやります。まず、そこの車の後ろに止めてみて下さい。」まあ、これは特に問題ない。「じゃあ、次は前からバックしてきて止めます・・・あ、車、出ちゃうかな?!」ドライバーがやってきて、何やら始めた。「じゃ、ちょっと場所変えましょう。」
  その車のちょっと先に止まっていた車が次のターゲットになった。「第2段階で縦列駐車やりましたよね。あれを思い出してやってみて下さい。」思い出してって言われても・・・だいぶ状況が違う気がする。「これじゃ、ダメ!絶対入らない。間が開いてなさすぎる。やりなおして。」今度は、さっきより下がった所からハンドルを切ってみる。入ることはは入ったけど、ちょっと浅かった。
  「じゃあ、ちょっとまた、場所を変えて練習しましょう。・・・じゃあ、ここで適当にUターンして。」え?!ちょっと呆然。ここは、道の突き当たりで、左側に極めて細い道がある。正面にはちょっとした空き地。左側は、会社の敷地内みたいだけれど、多少のスペースがある。この『適当』というのが曲者で、前から行っても回れるのか、バックで切り返さないとダメなのか、皆目見当がつかない。思わず固まってしまっていると、左側の道から車が来てしまった。「車が来ちゃったから、前の空き地に入っちゃって!」これで、選択肢が1つだけになった。車が行った後、バックで道の方に出て、方向変換。やれやれ、なんとかなった。
  教官の指示に従って、しばらく走って、次の練習場所に着いた。「じゃあ、適当に縦列駐車して!」げげ、また『適当』?!そんな、いきなり突き放さなくったって...。やりやすそうな場所に止まっている車を見繕って練習する。1回目はやっぱり浅めになってしまったが、2回目できっちり入れる事が出来た。やればなんとかなるもんなんだなぁ。でも、既に神経ボロボロ...今までで一番恐ろしい教習だった。
  「じゃあ、ここから自主経路で、教習所まで帰ります。」げっ、油断した!ここは初めて来た場所だったのに、縦列駐車のことで頭が一杯で、どこを通ってここまで来たか、まったく覚えていない。既に精神的に疲れきっていたので、地図を見ても頭が回らない。「じゃあ、行きましょう。とりあえず、そこの道を曲がって!」はっきり言ってどこに向かっているのか、まったく見当が付いていない。次の交差点でちょっと固まっていたら「真っ直ぐ行っちゃったら、一方通行の標識が出てるでしょ!ああいう情報も、ちゃんと収集して経路を決めないと!」とりあえず、地図上では右方向に行けば帰れそうな感じだったと思い出して、交差点を右折。しばらく走ったら、行きに見た変電所が見えてきて、やっと場所が把握できてホッとした。 そのとたんに、どこを通って、さっきの場所に行ったのかを思い出し、やっと地図上の位置と頭の中の状態が一致した。
  なんとか、無事に教習所まで帰り着いたけれど、今日の教習は精神的にきつかった。縦列駐車に対する苦手意識で、こんな大打撃を受けるとは思ってもみなかった。いつもは、正確な位置は分からなくても、おおまかな場所の見当は付いていたので、こんな方向音痴な状況に陥ったのは初めてだった。おそるべし、縦列駐車。
 


5月22日(金) 第4段階 2時限目
  「じゃ、今日は自主経路やります。」今日の教官は、第3段階のみきわめの時と同じ人だった。最近、この教官に当たる事が多い。「あの〜、今日は縦列駐車とか、無いんですよね?」「やらないよ。」「良かった、あれ苦手で、前回ボロボロだったんですよ...。」
  最初は、教官の指示通りに運転する。「そう、昨日、教習車、ぶつけられたんだよ。」「え、どこら辺でですか?」「これから通るから言うんだけどね。」げげ...この辺って、結構事故が多いんだなぁ...。
  しばらく走っていたら、教官にブレーキを踏まれた。『え、今、何か危ない事なんてあった?!』周りを見回す・・・特に思い当たる節が無い・・・視線を左側から中央、右側へと移していったら 「なるほど...」 ここは、信号の無い横断歩道で、右側に渡ろうとして待っている人がいた。「おい!『なるほど』じゃないだろう!」「あ、そうですよね!私が出来なきゃいけないんですよね。」「そうだよ!気付くのが遅すぎるよ!!」
 
  少し行ったところで「ここの路地から出てきた車に、教習車がぶつけられたんだよ。」なんの変哲も無い路地。さほど見通しが悪いわけでもなさそう。原因は、路地から出てきた車が、確認を怠ったためだそうだ。この道のちょっと先は丁字路になっているのだが、路地を出る際に、左側を見た時点で丁字路の信号が変わりかけていたので、信号が赤になる前に通ってしまおうと思って、右側を見ずに出てしまったということらしい。なんだか私もやりそうな事だ...気を付けなきゃ。
  園芸店の角を曲がって「ホントは、ここから自主経路をやるんだけど、教習車がいっぱい止まってるんで、もう少し先からやります。」太い通りに出た所で、左側に寄せて止める。「ここは歩道があるから、ぎりぎりに寄せちゃっていいんだよ。」あ、そうか。「止める時、ハンドル少し右に切っていたけど、もう少したくさん切っていい。その方が早くまっすぐになるから。」
  ここで地図を見て、行き先を指示される。この先の大きな交差点を右折して、1つめの信号と2つめの信号の間だったらどこでもいいとのことだった。「準備できたら行こう。おい、合図出すのはちゃんと出られる状態にしてからにしろ。」あらら、サイドブレーキもかかってるし、まだ「P」にしたままだった。「ほら、ほら、あの車が行ったら出ろ!さっさとしないと後ろの信号が青になって車がもっと来るぞ!・・・って、このくらい言えば、多少は急ぐだろう。」私って、そんなにトロイのか(^^;)
  「指導員がいないつもりで運転してね。」「それって、余計に緊張しちゃいますね。」「うん、そうだね。みんな自主経路をやるようになってから、やっと自分で運転するようになるね。それまでは、指導員に言われた通りに運転してるだけだからね。」
  さて、目的の交差点を右折して、「左側の車線を走った方がいいんですか?」「ううん、右でいい。駐車車両を避けなきゃいけなくなっちゃうから。」でも、この先で左端に止めなきゃいけないんだよね...。1つめの信号を越えるあたりで「じゃ、左に合図出して、スピードは落とさないで!・・・左に入って!そのまま端まで寄せて止めて!」展開の早さに目が付いていかなくてすごく怖い。「もっと寄せていいよ!」「ガードレールにぶつかりそうで怖い!」「そのときはこっちで止めるからいいよ。最後もっと右に切っていい!」「でも、切り過ぎて、道に飛び出したら怖い!」「それだけは絶対ダメだぞ!」とりあえず、それなりに止まった。「今のポイントは、早目に合図を出すこと。周りの車が避けるための時間を取らないといけない。あと、速度を落とさないのは、あまり交差するような形になるのもありがたくないので、それを避けるためね。」もっといろいろ説明してくれた気もするんだけど、ちょっと放心状態だったので聞き漏らしたかもしれない。
  ここで、次の行き先を指示される。車が切れるのを待っていたら「ほら、後ろ、他所の教習車があんなにノロノロ左に寄せてる。」「でも、私もあんなもんなんですよね?」「うん、いい勝負。」(^^;)
  後ろの信号が赤になり、車が切れたので、出ようとして合図を出したら「ほら、すぐ出られる様にしてから合図出せって言ったろ!」あ、またやった。サイドブレーキと、チェンジレバーと...。
  その後、もう1個所で自主経路の指示があって、終点が教習所だった。「ちょっと早く帰ってき過ぎたかな?」しばらくコースの出入り口の先頭で、進入の合図を待っていたのだが「よし、そこ右に行こう!」「え?そっちって行き止まりじゃないんですか?!」あらら、右側に細い道があった。
  曲がって、まず目に付いたのが、道のど真ん中を悠々と闊歩するおばさん。車を見つけて、ゆったりと歩道にどいてくれた。次は交差点でろくに確認もせず目の前を横切った郵便配達のバイク!通り過ぎながら『あれぇ?』って感じで振り返っていた。「郵便屋さんも良かったねぇ、相手がこんなに遅い車で。」...この道、むちゃくちゃ怖い!「あ、車来ちゃった。狭いから俺がやる!」さすが教官、右手でハザードを出しながら、左手でハンドルを操作して、サクッと歩道に乗り上げた。「じゃ、戻すよ。みんなこんなスピードじゃ走らないからねぇ。」なんか、冷や汗が出てきた。
  「こういう道も走れないと、お友達のお宅にお邪魔できないよ。」「それ以前に、家から出られませんよ!うちの前、一方通行の細い道だし、その先は商店街で、八百屋の前には南瓜とか並んでるんですよ。」「南瓜なんて踏んでったっていいじゃない。」「でも、南瓜の前にはおばさんも並んでるんです!」「南瓜とおばさんじゃだいぶ違うねぇ。」「踏んだら絶対マズイですよ。」「そこ右に曲がって。」ああ、やっと抜けた・・・と思ったら、ただの丁字路で・・・「げっ、八百屋!」野菜満載のトラックが道端で店開きしている!そのすぐ先は交差点で「あ、車、入ってきちゃった!」「先に行って、トラックの前に入れ!」もう、イヤだ!
  やっと、普通の道にぶつかった。ここの右折さえ出来ればあとはいつも通ってる道だ・・・「げっ!右側、電柱で何にも見えませんよ!」「ここよりひどい所なんて、いくらでもあるんだから、ほら、行け!」電信柱の隙間から様子を伺う。なんか白い物が2つ・・・やっぱり車だった。アブナイ、アブナイ。
  ほんの5分程度だったはずなんだけど、正規の教習の10倍くらい疲れた。ホント、泣きたいくらい辛かったよぉ。


5月22日(金)その2 第4段階3時限目 

 かなりヘロヘロになって戻ってきたら、校舎の入り口で空車の案内をしていた。「今日は乗らないの?」「え、でも、次は特別項目だから・・・」「ATの特別?ちょうど空いてるよ!」なんか、勢いでもう1時間乗る事になってしまった。そういえば、特別項目って何やるんだ?!
  とりあえず、複数教習なのでそれほどハードじゃないだろうと思っていたのだが・・・「先にやる人、助手席に乗って欲しいんだけど。」とりあえず、私は後からやる事にして、後部座席に座る。教官が運転して向かった先は・・・「ここ、教習所の駐車場なんだけどね、奥に1つガレージを作ってあるんですよ。それをタワーパーキングに見立てて、駐車の練習をします。」え、駐車?!・・・しまった、別の日にすれば良かった。神経がもつかなぁ。まあ、縦列の時と違って、教習所の資産だから、多少気楽だけど。
  まず、教官が一通りのお手本を見せてくれた。項目は、斜め駐車、タワーパーキングの駐車、左右の車庫入れだった。
運転を交代して、最初の人が練習する。この人、結構上手い!運転にためらいが無いし、たいして切り返しもせずに、ちゃんと入れてしまった。結構プレッシャーかも...。
  さて、自分の番。私は絶対あんなに上手く出来ないと思う。
  まず、斜め駐車。「前はいいけど、後ろがはみ出しちゃってるね。」ドアを開けてみたら、あらら、ちょっとはみ出している。「短い距離で合わせる時は、どうしても後ろが遅れるから、先に後輪の位置を合わせるといいんだよ。」でも、後輪の位置って、どうやって分かるんだろう...???
  次は、タワーパーキングのつもり。どっちかというと物置みたいな感じの所に、前輪を乗せる所が作ってあって、その幅に線が引いてある。正面の下の方に鏡が張ってあるので、それを使って、まず後輪の位置を合わせる。前の鏡を見ながらバックするとき、ちょっとこんがらがって、ハンドルを逆に切りそうになった。後輪の位置が合ったら、前輪が線上に乗るように調整して前進。鏡があるおかげで、比較的簡単だった。
  バックで出て、今度は、車庫入れ。今度はバックで入れないといけない。左右を良く見て位置を合わせる。「寄せたい分だけ前に出ればいいんですよ。」最初、右がぎりぎりで、サイドミラーの分がはみ出していたので、その分を調整して、なんとか無事に入れる事が出来た。同様に、逆方向から入れる場合の練習もした。やればなんとかなるもんなんだなぁ...。
  「時間があるので、これもやってみましょう。」今度は直角駐車。一番使いそうなやつだ。「今は、周りに車が止まっていないけれど、止まっているつもりでやりましょう。」見当を付けて、左にハンドルを切りながら下がる。「どうせ、一度じゃ入らないから、その辺で切り返して。」ハンドルを戻して前に出る。「ドアを開けて、右でドアを持って、左でハンドル握って、後ろ見て下がってみて。」あ、あれ、なんとなくカッコイイから、一度やってみたかったんだよね!「そうやると、後ろが良く見えるでしょ。」
  第2段階では、車庫入れとか、むちゃくちゃ苦労していたけれど、それなりに出来るようになっているのに驚いた。まあ、まだまだぜんぜん下手だけど。「駐車は重要ですよ。せっかく目的地に着いても、止められなかったら、車から降りられませんからね!」なるほど、まったくだ。「右でも、左でもいいから、最低でもどちらか一方、得意な方を早く作って下さい。両方できるようになるのは、ちょっと時間がかかるからね。100回、200回、1000回、2000回と練習すれば上手になるから。」
  スーパーの駐車場とかに、何不自由なく止められるようになるのはいつの事になるんだろう...。


5月26日(火)第4段階4時限目・5時限目
   いよいよ、教習中最大のイベント、高速教習の日が来た。よりによって天気が悪い!それでも朝起きた時には、どしゃ降りだった雨も、昼前からは多少小降りになった。
教習は午後一からだったのだが、緊張してしまって、お昼ご飯はろくに喉を通らなかった。
  指定された車の所で待っていると、一緒の車に乗る人がやってきた。開口一番「なんだか、ものすごく緊張してるんですけど、それって僕だけですか?!」ああ、ビビってるのは私だけじゃないんだ!
  運転の順番を決める。私は帰りに運転することになった。いよいよ出発。いつもは3台で行くらしいのだが、今回は2人だけなので1台のみ。ちょっとさみしいかも。午前中の回も2人だけだったそうだ。「それって、もともと2人だけだったんですか?それとも雨が降ったのでドタキャンとか?」「午後は元から2人だけだった。午前中は4人申し込んでたんだけど、2人キャンセル。でも、この程度の雨、たいしたことないよ。いつももっとひどくても行くんだから。トラックに水かけられて前が見えずに『怖いよ〜』って悲鳴あげながら走ったりするんだよ。」今日はまだマシという事か...。「やっぱり、日ごろの行いかな?前回、僕の担当の時はいい天気だったんだけどね。」「え、私、日ごろ悪い事なんかしてませんよ!」「僕だって!まあ、安全運転を心がけてるから事故はないでしょう!」「おい、家でかわいい娘が待ってるんだから、無事に帰らせてくれよ!」
  第3京浜の横浜−川崎間を走るのだが、行きは、まず都筑ICから川崎ICまで行って、一旦降りて、すぐ逆側のゲートから入って横浜まで走る。料金所を出て、保土ヶ谷PAで10分間の休憩。運転を交代して、再度川崎ICまで走る。行きと同様一旦降りて、すぐ逆側のゲートから入って都筑ICまで走る。あとは一般道で教習所まで帰ってくる。一応、2時限分の時間に納まる予定だが、道路状況によってはどうなるか分からないとのこと。過去、渋滞で5時間かかったことがあったらしい。
  さて、都筑IC近くで教官が「あそこに白い壁の、屋根の尖った家があるよね。あれ、真田広之と手塚理美が住んでた家。」へぇ、そうなんだ...「なんかさぁ、この『これから高速乗るぞ!』っていう緊迫感がいいよね。」そういえば車内の空気が異様に張り詰めている。やっぱり、むちゃくちゃ緊張する。
  さて、いよいよ入口だ。「ここ、加速車線が短いから、元気よく行きましょう!」わりと道がすいている。「よし、このまま合流しちゃいましょう。」最大の難関と思われていた合流が、あっさりできてしまった。「なんか、ついてるね!」
  その後もすっかり順調。雨もたいしたこと無くて、だいたい上がっちゃった感じ。比較的あっという間に川崎ICに着いた。さて、料金所。通行券と100円を払う。「おばちゃんに、手、握られない様にね!」って、教官、窓開いてるってば!
  一般道に降りて、すぐの信号を右折、すぐ反対側の入口から入る。今回も、なんの苦労もなく合流。この人、なんてラッキーなんだろう。途中、車線変更の練習とか、オーバードライブスイッチの使い方、非常電話や非常出口の説明があった。オービスが設置されている付近では、「急に周囲の車が減速し出すので注意してね!」なんていう話もあったし、港北IC付近では、新横浜プリンスホテルとかサッカーの国際競技場なんかも見えた。
  そうこうしているうちに、料金所が見えてきた。料金所のおじさんがマイクで、ちょっと変わった節回しで「どうもありがとうございましたぁ。」というような事を言っていた。「あのおじさん、いつも歌ってるんだけど、今日は歌ってなかったねぇ。」料金所にもいろんな人がいるんだなぁ...。
  保土ヶ谷PAに車を止める。ここで10分間休憩。教官がジュースをおごってくれた。
ここまで運転してきた彼は、すっかり開放感に浸っている。「最初は緊張したけど、最後の方は、なんかすっごく楽しかった!」「大抵、行きに運転してきた人は、緊張がとけて帰りは寝ちゃうんだよね!」お〜い、私はこれから運転なんだぞぉ!
  休憩が終わって、運転席に座る。「お金は、ドアの取っ手のくぼみの所に入れとくと楽だよ。」なるほど。
さて、出発。PAから出て、下に降りて右に曲がると、先が二又に別れていて、それぞれ横浜新道と第3京浜の入口になっていた。「ここも、加速車線が短いから元気よく行きましょう!」あ、ここ通行券を取る所がないんだ。ほんの少し走ると本線が見えてきた。「あ、このまま合流できる!!」3人同時に声を出していた。ラッキーなことにすんなり合流できた。「向こうから来た車は、いままで首都高を走ってた車だから。」「げ、それってスピードが出てるってことですか?!」「合流って難しいよね。高速で走ってる車と、一般道から来た、まだスピードがのってない車が一緒になるんだから。」
  少し雨脚が強まってきた。「あれぇ、僕が運転してた時は、ほんの小雨でしたよね!」「そうか、日頃の行いが悪かったのは私か!」「そんなこと言わないって!」教官、お気遣いありがとう。でも、その程度じゃ、動揺しないから大丈夫。
  「それじゃ、真ん中の車線に入るよ。合図出して、右に入って。」「うわぁ!」「あ、後ろ見たとき、ハンドル、ちょっと左にブレた!」「こんなの、ぜんぜん!」いや〜、高速走ってると、たまに車線変更のときによたっている車がいたけど、あれって、こういうことだったのね(^^;) 高速ではほんのちょっとのハンドルのぶれでも、こんな風になっちゃうんだ...。少し後で、もう一度、車線変更の練習をさせてくれた。今度はちゃんと出来たので、後ろの彼も悲鳴は上げなかった。
  慣れてしまえば、高速の運転なんて単調なものだ。雨も上がったし、後ろの彼はすっかり気楽になって、あくびとかしてるし。港北ICまで戻ってきた頃、行きは運転していたので景色なんて見られなかった彼が、おもむろに「この辺、ホテル多いですね。」・・・し〜ん・・・「この気まずい雰囲気!」「別に他意はないですよぉ!」なんだかなぁ、もう...(^^;)
 
  「じゃあ、ちょっと100km/h出してみようか!」あれ?ここって制限速度80km/hじゃないんだっけ?ちょっと怖いので、少しづつアクセルを踏んでいく。たまにメーターとにらめっこしながら「これで、だいたい100km/hですよね...」「100km/h出すと、ちょっとスピード出した、って気になるでしょう。じゃ、ちょっとゆるめようか。」視界とかは、さほど変わらない様な気もするけど、ここでハンドルがブレたら・・・と想像するとメチャクチャ怖い!第3京浜って、ホントまっすぐでいい道路だと思う。
  さんざん走って、そろそろ飽きてきた頃にやっと川崎ICに着いた。本線から減速車線に入る時は、少し緊張した。料金200円を払って、外に出る。またすぐに反対側から乗るのだが・・・ここでちょっとしたハプニング。入口で自動発券機から通行券を取らなければならない。通り過ぎてはまずいので、気を付けて真横に止めたまでは良かったのだが。あれ?!手が届かない(^^;)あと、ほんの数cmなのだが、これ以上手を伸ばすと、足がブレーキから離れてしまう。困った、さてどうしよう。仕方がないので「P」にして、サイドブレーキをかけて、窓から思い切り身を乗り出して通行券を取った。後ろにはトラックが並んでるし、すごく恥ずかしかった。手の長さに合わせて右に寄せるなんて、ぜんぜん考えてなかった!
  あとは順調だった。道がガラガラだったので合流もすんなりできた。しばらく走ったところで「オービス、気を付けてね!」あ、この辺だっけ。「今日は、だれも捕まってないね。いつもは何台かやられてるんだけど。」
  さて、都筑ICに着いた。ここの出口はずっとカーブしていて、ちょっと走りにくかった。うっかりしてると飛び出しそうな気がする。通行券と100円を渡して外に出る。なんかホッとした。「でも、まだもうひと仕事残ってるんですよね。ここから一般道走って教習所まで帰らなきゃいけないのか...。」「でも、2人はそれで家に帰れるからいいよ。俺、あと5時間もあるんだぞ!」う〜ん、教官は大変だ。みんな、なんとなく緊張がとけて、和やかな雰囲気。この辺りに住んでいる有名人の話とか、松田聖子が再婚したとか、世間話に花が咲いた。
  しかし、高速から降りてくると、一般道はゴミゴミしていて走りにくい!こうも違うものかと思った。無理に前に割り込んでくる車とかもいるし、ボケっとしていると危ない。おまけに、教習所に近づくにつれて、だんだんと道が細くなってくる。それでも交通量はかなり多い。流れには乗っていたのだが、『なんか、走りづらいなぁ』と思っていたら、標識が目に入った。「え、ここ30km/h道路じゃん!」ふとメータを見たら50km/h近くスピードが出ていて、ちょっとビックリ!「たまにはメータも見てね!」
  やっと、普段の教習で走っている所まで帰ってきた。「あ、ここか!」「場所分かった?!」「大体は。」この辺は走りなれてるから、ちょっと安心。「あれ、ここ左ですか?」「今日は道が空いてたから、時間調整するんで、ずっとまっすぐ行っていいよ!」ところが、この先の橋の上で、本日初めての渋滞に当たってしまった。「おい!普段、こんな所で渋滞するか?!」「さあ、今まで教習で通った時は、一度も渋滞したことないですけど。」「まあ、落ち着いてゆっくり行こう。」信号を3回くらい待ったがあまり前に進まない。ちょっと教官が焦っている。5回待ちくらいで、なんとか先の太い道に入れたが、当然、この道も混んでいる。のろのろ進んで、やっと最初の交差点まで来た。「よし、じゃあ、左に行こう!」
  ここは裏道だけれど、わりとあちこちの教習所のコースになってる。「次の信号、左折ね!」そこには、他所の教習車が信号待ちで止まっていた。「あ、検定中って書いてある!」「卒業検定だね。君たちももうすぐだ。」ところが、信号が青になっても、ぜんぜん走り出さない。「前の車、どうして出ないんでしょうね?」「緊張してるんじゃない?」「おかげで、変な車に抜いてこられちゃいましたよ...。」青なのに動かないし、左に合図を出してたので、もしかしたら停車車両と間違われたのかもしれない。後ろから軽トラックが右に出てきた。そうなって、やっと前の車は走り出したのだけれど、検定、大丈夫だったかなぁ。
  教習所が見える所まで帰ってきた。信号を左折したところの横断歩道に、自転車にまたがった小学生の女の子がいた。「自転車、先に行かせちゃおう。」...ぜんぜん動かない。教官が窓から声をかけようとしたら「違います。」「?!」一同唖然。通り過ぎてから教官が一言「あの状態で『違います』っていうのは、なんか詐欺にあった気分だよなぁ!」
  無事に教習所に到着。「時間、ぴったりでしたね。」「ほら、渋滞もちゃんと計算に入ってたんだよ!」「さすが!」「でも、途中、だいぶ焦ってましたよ?!」
教官が、第3京浜の領収書を渡してくれた。「はい、丸めて捨てちゃ駄目だよ。じゃあ、今日の気持ちを忘れない様にね!」
こうして、高速教習は終わった。最初の緊張は一体なんだったんだろう?!なんか、遠足みたいで楽しい2時間だった。


5月28日(木)第4段階6時限目
  今日は危険予測のセット教習だ。 朝一番なので、ちょっと眠い...。
今回は女子大生と2人だった。出発前の点検をして、じゃんけんで順番を決める。私は負けて、後から運転することになった。
  しばらく、教官の指示通りに走る。彼女の運転はとっても丁寧。ディスカウント酒店の角を左折したところで、ちょっとしたイベント発生。
交差点のちょっと手前の所で、道の左にはゴミ収集車が止まって作業をしていて、向こうからは大型牽引車が左折してきていた。ちょっと止まって待っていたのだが、大型車が切り返しのためにバックしたので、道を譲ってくれるのかな?と思って前に出たら、相手も少し待ってくれればいいものを、そのまま止まらずに前に出てきた!かなりシビアな状況...。相手の運転手を見上げたら、茶髪のおねーちゃんだった。ぜんぜん、こっちを見てなかったけど、ちゃんと気づいてたんだろうか?
  しばらく指示で走った後で、比較的短い自主経路をやった。その後、通行量の少ない道の左に寄せて止まり、ここで運転を交代した。
  さて、私が運転する番なのだが...「いきなり片側交互通行ですか。」「そこの所だけだよ。」すぐ先が工事中の場所からだった。
基本的に、今日は細目の道ばかり。「ここ制限30km/hだから、あんまりスピード出さないでね!」「あ、40km/hと間違えてました!」たしかにちょっと行ったら標識が出ていた。ちょっと見落としてた。でも、なんか今日は天気がいいせいか調子が良くて、気が付くと40km/h近く出てしまっている(^^;)
  しばらく指示で走った後、自主経路、またしばらく指示で走って、教習所まで戻った。一部初めて通る道もあったが、大半は時間が余ったときに、よく走っている道だったので、たいして危ないこともなく、比較的無難に走れたのではないかと思う。
  次の時間は、危険予測ディスカッションということで、お互いの運転について、一人15分づつ話し合う。やり方は、同乗者が気づいた点を1つづつ指摘し、それについて、どうしてそうなったか、どうすれば良かったかの討論を時間一杯繰り返す。
  まずは最初に運転した人からで、ゴミ収集車と大型車に挟まれたときの話になった。結果的にあの状況では、あれでいいんじゃないかということになったのだが、「普段、ああいう場合はどうすればいいですか?」「いや〜、人情紙風船ということで...。まあ、譲り合いかな。」
  次は、信号が黄色になったときどうすべきかについて。これは私もいつも躊躇する。基本的には「危なくなかったら止まる」っていうことなのだが、どの程度が「危なくない状態」なのかがイマイチ分からない。「やっぱり経験かな。」ちなみに、黄色で止まろうとして、停止線をオーバーしてしまっても、検定の際には減点にならないのだそうだ。まあ、限度もので、他の車の通行を妨害するほど飛び出してしまってはいけないけれど。ちなみに後ろが空いていればバックしてもいいらしい。
  本人から「右折の時にいつも困ってしまうのですが、どうですか?」という議題が出された。1個所、幹線道路から細い道に入るところで、右折レーンにいたのだが、対向右折車がいたので、先がまったく見えず、ちょっと躊躇していた。「ああいう場合は、向こうが見える程度まで、ちょっと前に出て待った方がいいんじゃないかと思う。」「まあ、見えない場合とかはそうするんだけど、基本的には真っ直ぐのままで待ってた方がいいよ。」理由は、ハンドルが右に切れていると追突されたとき対向車線に飛び出してしまうので危険だからだそうだ。実際、そういう事故があったらしい。そこまで考えて運転しなければいけないなんて、大変だ...。
  もう一つ、教官から駐車車両を避けたあと、戻るのが早すぎるという指摘があった。駐車車両の陰になっている部分がどうなっているか分からないので危ないということで、実際、引越しをやっていて事故にあった人がいるそうだ。人に気付いてブレーキを踏んでもすぐには止まらないし、ハンドルがたくさん切れていると、ベテランでも戻し切れずに、まっすぐ突っ込んでいってしまうそうだ。
  次は私の番。「最初の方で、駐車車両を避ける際に、左側がぎりぎりだった。」げ、そうだっけ、また悪い癖が出たかも。「補助ブレーキ踏んでないから、そんなには危なくなかったと思うよ。あれは、ちょっと近づき過ぎちゃったんだよね。」対向車を先に行かせるために一旦止まって、出たときだったらしいんだけれど、あんまり覚えていない。もうちょっと徐行した方が良かったかな?という話から、「だいたい、私はスピード出し過ぎてますよね。なんか気持ちよく走ってると、40km/h近く出ちゃってるんですよ。」「う〜ん、今日は細い道ばっかりだったし、40km/h越えてはいなかったから。・・・普段はいいけど、検定のときはちょっとまずいかもしれない。」「もしかしたら、私、それで落ちるかも...。」
  教官からは右折の際に、右に十分寄っていないことを指摘された。「わりとみんなそうなんだけど、何でなんだろう?」もう一人の彼女は「あれ、対向車にぶつかりそうで怖いんですよ!」なるほど、そうか。でも、私は別にそんなの怖くないしなぁ・・・全然理由が思い付かない。単に寄せるのを忘れてるだけの様な気がする(^^;)次回からは気を付けよう。
  最後に、教官が自分だけ気を付けていても、周りが不注意だとやっぱり危ないので、普段は公共の交通機関を使うようにしていますといった内容のことを言っていた...職業柄、危ない運転をたくさん見てるのでやっぱりそう思うのだろう。運転には結構頭を使わないといけないようだ。事故をおこさないために、事故にあわないために、いろいろな知恵を身に付けて行きたいと思う。
 


5月29日(金)第4段階7時限目
  路上に出るようになって、初めての本格的な雨。イヤだなぁ...教官は雨が降ってても暗くないから大丈夫って言うけど。
ちなみに、教官は昨日のセット教習のときの人だった。いろいろ言った手前、ヘボいことをするとちょっと恥ずかしいかも。
  今日は教習所を出てそのまま直進。こっちのコースはあまり馴染みが無いので、ちょっと苦手。この道は、いつも中途半端に混んでいるし、ちょっと上り坂になっているし、なんとなく走りにくい。駅の手前の交差点に差し掛かった所で信号が青から黄色に変わった。ちょっと間が悪くて止まりにくかったので、そのまま直進しようとした瞬間、対向右折車の軽トラックがこっちを見ずに、いきなり出てきた!『げっ!』と思って、急ブレーキを踏んでしまった。相手も慌ててブレーキを踏んだそうで、車体がつんのめりそうになって揺れている。さて、困った。停止線をだいぶ越えちゃってるけど、信号黄色だし、今更前に出られないよねぇ...。「じゃ、少し後ろに下がろうか。後ろスクールバスだから大丈夫だよ。」あらら、後ろはうちの教習所の送迎バスだった。さて、確かに昨日の危険予測のときに、バックしてもいいという話は聞いていたけれど、まさかこんなところで自分がやるとは思わなかった。加減がわからず、下がり過ぎそうになって、教官に補助ブレーキを踏んでもらってしまった。
  その先、しばらく走って、車線が増えたあたりで左に寄せて止めるように言われる。ここから自主経路だ。行き先を確認し、出発しようとしたら「車、来てるよ!」ん?!窓ガラスに水滴が付いているので、視界が悪く、駐車車両と動いている車の区別が付きにくい。ちょっと悩んだ末、窓をあけて、ついでに首を出して一度周りを良く見ておいたら、バックミラーで見ていても前より状況がよく分かるようになった。よし、車が切れた!行くぞ・・・と思ったらサイドブレーキがかかったままで、せっかくのチャンスを逸してしまった。今度はちゃんとサイドブレーキを外して、チェンジレバーも確認した上でチャンスを待つ。よし、行くぞ!・・・ちょっと焦ったみたいで、アクセルを踏み込んでしまった。う〜ん、なにやってるんだかなぁ...。
  指定された場所に着いて、一旦左に寄せて止めた後、すぐに出発。指示で走って、車通りの少ない横道にそれたところで再度車を止める。ここからが2回目の自主経路だ。出発して太い道にぶつかった所で、合流先の道は信号待ちで車が止まっていたのだが「道のところあけてくれてるから、かぶせて出ちゃおう。ハンドル切って・・・あれ?ここ左折だよ!」げ、ちょっと勘違いしてた。そういえば、前にここを通った時も、曲がり角が1つどこかに行ってしまったような、不愉快な感じがしたんだっけ...。ちょっとボケをかましてしまった。
  その先は、特に道に迷うことも無く、指定された地点に着いた。ここは交通量が多いので、止まらずに通過。時間調整をしながら教習所に帰る。途中、左折の際、後ろからバイクが来ていたのでそちらを注意しながら曲がろうとしたら、対向の右折レーンから原チャリが突っ込んできていた!慌てて減速して、後ろを通る。無茶するなぁ...。その先では、やたらハイスピードなおばさんの自転車が!「その自転車抜いちゃって!」かなり加速して何とか前に出るが、交差点の手前で車が何台か止まっていたので、また抜き返されてしまった。この先の交差点は左折の予定だったので「前に出て、左に寄せてしまえば入ってこれないから。」多分、そういう作戦だとは思ったのだけれど、果たしてそれであのおばさんは止まっただろうか?信号が赤でもお構いなしに、ろくに確認もせず交差点を突っ切っていった...。雨の日は、みんな無茶するから、結構こわい。
 
  教習所に帰り着いて「ちょっと危ない所もあったけど、走りは、まあ・・・だし、これで自主経路の項目は終りね。じゃ、学科も頑張って下さい。」ああ、次はついに見極めだ!でも、その前には「卒検前学科効果測定」に合格していなければならない。さて、今度は学科の勉強だ!


6月2日(火)第4段階8時限目
  「じゃあ、今日は第4段階の見極めだね。検定中止になるようなことが1回くらいなら、まあ、よしとするから。ホントは1回でも駄目なんだけどね。」「検定中止になるような項目って、具体的にはどんなことですか?」「ん〜、ハンドル、ブレーキの補助、あとは横断歩道の歩行者を無視しちゃう人が多いね。他も全部言えって言われると、こ〜んな厚い本、説明しなきゃならなくなっちゃうんだけど。」いくらなんでも、そこまでは...。「スピードってどうなんですか?」「+−5km/h程度って言われてるけど、それで落ちた人は今までに1人しか知らない。でも、一般車と同じような感覚で走ってっちゃ駄目だよ。」教官は2時限目のときと同じ人だった。この教官には、やたらと縁があって、これで計6時限担当してもらうことになる。
  しばらく教官の指示通りに走って、太い道に出た所で左に寄せて停めるように言われた。ここから自主経路だ。このコースは、何度も教習で走っているので、ほとんど覚えている。今回は発進の際に、もたついたりしなかったし、最後、脇道に入る所だけちょっと不安だったが、間違えずに指定された場所に着くことが出来た。
  ここで、次の行き先を指定されて出発。この先には信号の無い見通しの悪い交差点がある。右からの車が行き過ぎるのを待って、出ようとしたら、左から車が来た。行ける様な気もしたのだけれど、自信が無いので待ってしまった。さあ、出ようと思ったら、また左から車が来ている...行けそうなんだけど、どうしよう...出渋っていたら、後ろの車にクラクションを鳴らされてしまった。左から来ていた車は、右折の合図を出したので、とりあえず、先に出る。「あんな遠くの車を何度も待ってたんじゃ、そりゃ後ろの奴だって怒るよ。」ちなみに後ろの車は同じ教習所の教習車だった(^^;)「だって、怖かったんだもん。まだ、どのくらいだったら出られるか、良く分からないんですよ。」「う〜ん、まだ経験があまり無いからねぇ...。」しかし、同じ教習車に鳴らされるなんて、トロ過ぎる!!ちょっとショック。どうもこういう場所は極端に苦手だ。
  さて、その先に少し行った所で「ほら、お母さん!」ん?!「あ、やっちゃいましたね...。」ここはちょっと坂になっていて、下った所に信号の無い横断歩道がある。教官に言われて良く見たら、自転車を押して坂を登ってる人の陰に、横断待ちのおばちゃんが...後ろには車が付いているし、この状態ではちょっと止まれない...見送るしかなかった。前の一般車にくっついて走ってて、周りを良く見てなかった私も悪いとは思うけど、この状況で気づいて止まれって言うのもちょっときつくないか?!
  指示された地点に着いた。左に寄せて止める。「はい、どうぞ。」へ?!「先、行っていいよ!」・・・『え、この先どうするんだ?』とか思いながら、何の気なしに出てしまったら「はい、今、合図も確認もなかった!」が〜ん!しまった。別なことに気を取られていると、必ず何か忘れる。「私、ちょっと落ち着きが足りませんね...。」
  しばらく行った所で、左に寄せて止めるように言われた。ここから自主経路で教習所まで戻る。道は覚えているので問題ないのだが、この先には1個所、信号の無い見通しの悪い交差点がある。さっきみたいにトロいことをしない様にしないと...。さあ、車が切れた!「どうした?銀行強盗でもした?」げ・・・またアクセルを踏み込んでしまった・・・「まあ、ある程度は速やかに合流しないといけないんだけどね...。」「見通しの悪い交差点なんて嫌いだぁ!」
  この先は、すっかり慣れた道なので、特に問題も無く教習所の横まで帰ってきた。「まだ時間あるから、そこ左に行って。」例のごとく、少し細目の道を走る。「駐車車両よけるとき、ちゃんと確認してね。」どうも、対向車線に出るとき右後方の確認を忘れてしまう。「ルームミラーはいいから、目視だけはして!まあ、ミラーも見た方がいいんだけど。」たしかに両方見ると、ちょっと忙しくなってしまう。
  教習所まで戻ってきて、入場待ちの列の後ろに付く。車が止まったとき「終わったね。」「え?」「終わった。それとも、もっと練習したい?あと10時間も乗れば、もっとうんと上手くなるよ。運転に余裕も出てくるし。」今日の走りは、ここ数回の中でもかなり下手な方だったと思う。「ちょっと、落ち着きが足りなかったですよね...落ち着いていれば、もう少し上手く走れると思う。あとは、私、相変わらず思い切りが悪いですよね。」「ホントは慎重なのはいいことなんだよ。でも、あんまり慎重すぎると周りが我慢できなくなるから、そういうときに慌てたりするとかえって危ない。」
  進入の合図が出て、所内のコースに入る。「第2段階の1時限目はひどかったなぁ...」「超大回り!」最初に担当してもらったときのことだ。教官って結構よく覚えてるんだ...。
  エンジンを止めて、キーを返す。「これくらい走れてれば、卒検は受かっちゃうんだよ。」「えっ!こんなにヘボなのに?!」「そうじゃなきゃ終わりにしないって。」「あ、そうか...。」「でもさ、卒業証明書を貰いに来たときにも話があると思うけど、自分の運転が上手いと思ったら間違いだからね。」他にもいろいろとアドバイスをもらっているうちに時間になってしまった。
「どうもありがとうございました。」本当に、いろいろとお世話になったと思う。
  しかし、もしこれで卒検に落ちて、補修でまた当たってしまったら、一体どんな顔して会えばいいんだろう?!
そんなカッコ悪いことにならないためにも、卒検は一度で合格出来るように頑張ろうと思う。
 

TOPページ路上編に戻る◇日記:技能第3段階編に戻る運転免許試験編に進む



SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送